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ClickHouse が dbt プラットフォームで利用可能になりました

adityajosealex f
2026年9月16日 · 16分で読む

まとめ

  • 最新の dbt 向け ClickHouse アダプターは、dbt を Rust で書き直した dbt v2 の上に構築されています。2026年9月16日時点でパブリックベータであり、オープンソースの dbt バイナリに同梱されています。
  • ClickHouse が dbt プラットフォームで初めて利用可能になりました。オープンソース版 ClickHouse と ClickHouse Cloud の両方に対応し、現在はプライベートベータです。

私たちは今週 (2026年9月15日から18日) ラスベガスで開催中の dbt Summit に参加しており、両社が共有するコミュニティに向けて 2 つの発表をお届けします。

1 つ目は、dbt v2 向け ClickHouse アダプターのパブリックベータ公開です。Rust ベースのエンジンによる性能向上を、すぐに体感できます。2 つ目は、ClickHouse が dbt プラットフォームにネイティブ対応のデータウェアハウスとして加わったことです。現在はプライベートベータで、プラットフォーム上で利用できる初のパートナー製 v2 アダプターです。

人気のある 2 つのオープンソースプロジェクトがひとつになることを、私たちは楽しみにしています。ClickHouse は 2016年から Apache 2.0 ライセンスで公開されています。dbt エンジンの最新版も Apache 2.0 で、その上に dbt Fusion が構築されています。dbt v2 向け ClickHouse アダプターの要となるのは ADBC ドライバーで、dbt は Apache Arrow 標準で ClickHouse に接続します。オープンソースは両社の DNA であり、コミュニティがアイデアとコードの両方を持ち寄って開発に参加できるようにしています。

「AI で勝つ企業は、エージェントに数字を任せられる企業です。そのためには、エージェントが大規模にクエリを投げられる速さを持つ分析エンジンと、すべてのモデルをテストし、統制し、追跡可能にするデータ基盤の両方が必要です。前者を ClickHouse が、後者を dbt が担います。dbt v2 と dbt プラットフォームの上でこの 2 つを組み合わせることで、データチームはその両方を手にします。」

Shawn Toldo 氏、dbt Labs、VP, Worldwide Partner Ecosystem

dbt と ClickHouse を組み合わせる方法

dbt v1 アダプターdbt v2 アダプターdbt プラットフォーム上の ClickHouse
ステータス2021年から GA、保守継続中パブリックベータ、2026年9月16日提供開始プライベートベータ、2026年9月16日提供開始
概要Python 製アダプター dbt-clickhouse。数千のチームが本番運用中同じアダプターを dbt の Rust エンジン向けに再構築したもの。ADBC で接続し、dbt バイナリに同梱dbt プラットフォームの接続先としての ClickHouse。Studio、環境、スケジュールジョブ、Catalog を利用可能
入手方法pip install dbt-core dbt-clickhousepython -m pip install --pre dbtプライベートベータ申込フォームからアクセスを申請。dbt がアカウント単位で接続を有効化
ドキュメントdbt と ClickHouse の統合dbt v2、dbt Fusion、dbt プラットフォームdbt v2、dbt Fusion、dbt プラットフォームおよび dbt ドキュメント

dbt + ClickHouse の 5 年間

2021年1月、Dmitriy Sokolov 氏は自身の dbt プロジェクトを ClickHouse で動かすために dbt-clickhouse を開発し、Apache 2.0 ライセンスで公開しました。採用が広がり、2022年にはプロジェクトが ClickHouse の GitHub organization に移管されました。以来、ClickHouse がサポートするアダプターとして私たちが保守し、リリースごとに ClickHouse Cloud に対してテストしています。
dbt-clickhouse は、ベンダーがサポートするアダプターであると同時に、コミュニティのアダプターでもあり続けています。90 人を超える人々がコントリビューションしており、最もよく使われている機能のいくつかは ClickHouse の外から生まれました。最新リリース時点で dbt-clickhouse は dbt 1.12 に対応し、table、view、incremental、microbatch の各マテリアライゼーション、seeds、snapshots、contracts、データテストとユニットテストなどの機能を備えています。dbt の機能に加えて、マテリアライズドビューdictionary と分散テーブルといった ClickHouse 固有のマテリアライゼーションや、ソートキー、コーデック、TTL、スキップインデックス、プロジェクションといったテーブル設定をモデルの config として指定することにも対応しています。
2,000 を超えるチームが dbt-clickhouse を本番で運用しており、その顔ぶれは社内 BI に使うデータチームから、dbt モデルの出力をユーザー向け分析機能に供給するプロダクトチームまで多岐にわたります。


dbt エコシステムにおける ClickHouse のオープンソース採用は加速しています

私たちは dbt 1.x 向けアダプターと 2.x 向けアダプターを並行してサポートし、どちらも常に最新の機能に追随させていく予定です。

チームが ClickHouse で dbt を動かす理由

dbt はバッチ型ウェアハウスの時代に生まれました。クラウドデータウェアハウスはスケジュールされたレポーティングのために設計されており、夜間に 10 分かけて走るモデルで十分でした。それ以降、データへの要求はますますリアルタイム寄りになっています。ClickHouse が対象とするのは、数秒前に到着したデータへのサブ秒クエリ、同じテーブルを同時に読む多数のユーザーとエージェント、週次ダッシュボードではなくユーザーへ直接リアルタイムに届ける分析といったワークロードです。dbt を ClickHouse に持ち込むことで、こうした運用系の分析ワークロードに対しても同じモデル、テスト、リネージを使えるようになります。

リフレッシュサイクルなしで新鮮なデータを。 ClickHouse のマテリアライズドビューは挿入経路上で計算されるため、生の行が到着した瞬間に事前集計が最新になります。アダプターの materialized_view マテリアライゼーションを使えば、これを dbt モデルとしてテスト付きで定義でき、v1 と v2 のどちらのアダプターでも利用できます。Kafka や Postgres CDC 向けの ClickPipes と組み合わせれば、dbt プロジェクトは数秒前のデータの上で動きます。

人とエージェントのための同時実行性。 ユーザー向けダッシュボードを支えるテーブルは、そのまま AI エージェントにも応えます。エージェントは ClickHouse MCP Server 経由で絶え間なくクエリを発行します。dbt はそうしたエージェントに、生イベントではなく整備・文書化済みのテーブルを提供します。スキーマドリフトは、エージェントに届く前に dbt のテストと contracts が捕まえます。

その速度でのコスト。 2026年9月10日に公開した CostBench では、ClickHouse Cloud と Snowflake の両方が 1,132 億 (113.2 billion) 行を取り込み、同一の継続的クエリワークロードを処理しました。この条件でエンドツーエンドのリアルタイム性能を 1 ドルあたりで比較すると、ClickHouse Cloud は Snowflake の 412 倍を記録しました。集計クエリの P99 レイテンシは 42 ms 対 22.20 秒でした。手法の全体はベンチマークハブにあります。

エンジンは 1 つ、デプロイ先は選べる。 ClickHouse の dbt v2 アダプターは、自前のハードウェア上のオープンソース版 ClickHouse、ClickHouse Cloud、自社アカウント内の BYOC のいずれで動かしても、対象となるエンジンは同じです。ある場所で動くモデルは、他の場所でもそのまま動きます。

dbt v2 アダプター: パブリックベータ

dbt v2 は dbt を Rust でゼロから書き直したもので、アダプターの形もそれに合わせて変わりました。v1 アダプターは dbt-core の隣にインストールする独立した Python パッケージです。v2 アダプターは dbt のコードベース内に置かれ、ADBC 経由でデータベースと通信します。ClickHouse アダプターは dbt バイナリに同梱されており、別途インストールするパッケージはありません。dbt Labs は自社が所有するアダプターを v2 向けに再構築しました。

v2 が優れている理由

速度。 dbt Labs によれば、パース時間は dbt v1 と比べて最大 30 倍速くなります。コンパイルに 1 分かかっていたプロジェクトが数秒で終わり、エディター上のフィードバックループが集中を切らさない程度まで短くなります。
単一バイナリとネイティブ接続。 アダプターは dbt に組み込まれ、接続は ClickHouse ADBC ドライバー経由です。ドライバーは初回利用時に dbt がダウンロードします。
プロジェクトはそのまま。 モデル、テスト、プロファイルは引き継げます。変わるのはバイナリだけです。一部の機能はまだ欠けていますが、dbt-clickhouse との機能同等性にはほぼ到達しています。既存プロジェクトを試す前に v1 と v2 の機能比較表を確認してください。
dbt プラットフォームへの道。 dbt プラットフォームの将来は v2 アダプターの上に築かれます。ClickHouse の v2 アダプターがプラットフォーム上で利用できるようになったことで、既存機能と新機能の両方に向けた基盤が整います。

プロジェクトを v2 で動かす

pip で dbt v2 をインストールし、バージョンを確認します。その他のインストール方法は dbt v2 アップグレードガイドを参照してください。

python -m pip install --pre dbt
dbt --version

プロジェクトを実行する前に、既存の profiles.yml を v2 アダプターが対応する接続設定と照らし合わせて確認してください。ClickHouse Cloud 向けの最小構成のプロファイルでは、type、host、認証情報、対象データベースを指定します。

clickhouse_cloud:
  target: prod
  outputs:
    prod:
      type: clickhouse
      host: <your-service>.clickhouse.cloud
      port: 8443
      user: default
      password: <password>
      schema: analytics
      secure: true

その後は、これまでどおりプロジェクトを実行します。

dbt debug
dbt build

初回実行時に ClickHouse ADBC ドライバーが自動的に取得されます。自分のプロジェクトではなくサンドボックスで試したい場合は、dbt のサンプルプロジェクトを私たちがフォークした jaffle-shop-clickhouse があり、v1 アダプター、v2 アダプター、dbt プラットフォームのいずれでも動きます。

VS Code 拡張機能で dbt v2 上の ClickHouse dbt プロジェクトを実行している様子。

dbt v1 の統合テストスイートに対して、v2 アダプターはスイート全体の 81% 超、ClickHouse Cloud に該当するテストの 92% に合格しています。残りの差は近いうちに埋める予定で、2 つのアダプターの比較表はこちらで確認できます。プロジェクトで挙動が異なる箇所があれば、私たちのリポジトリに issue を立ててください。dbt v2 アダプターは本番ワークロードにはまだ対応していません。ベータ版は、ClickHouse Cloud または単一ノードのセルフマネージド環境で、開発用途かステージング用途で使ってください。

dbt プラットフォーム上の ClickHouse: プライベートベータ

本日、ClickHouse の新しい v2 アダプターが、dbt プラットフォームで利用できる初のパートナー製 v2 アダプターになったことを発表します。
これまで ClickHouse で dbt を使うには、dbt を自分で動かす必要がありました。ラップトップ上、CI ランナー内、あるいはオーケストレーターからの実行です。ClickHouse が dbt プラットフォームで利用できるようになり、その前提はなくなりました。プライベートベータでは、ClickHouse への接続を作成し、ブラウザー IDE の Studio でモデルを開発し、開発環境とステージング環境をまたいでテストし、ログとリトライを備えたスケジュールジョブで実行し、Catalog で参照できます。ClickHouse 接続は dbt v2 アダプターを使うため、ローカルのアダプターと同じベータ版の制約があります。


dbt プラットフォームから ClickHouse Cloud に接続している様子。

早期アクセスを希望する場合は、プライベートベータ申込フォームに記入してください**。** プライベートベータに参加すれば、開発の重要な段階でフィードバックを寄せ、GA に向けた最良のアダプターづくりに関われます。このベータは、参加者と直接関わる形で進めます。dbt がアカウント単位で ClickHouse 接続を有効化し、参加者には、両社のエンジニアリングチームと直接やり取りできる窓口を用意します。この段階で私たちが受け取った声が、残りの機能を出す順序に影響します。欠けている機能のうち何が最も重要か、ワークロードにとって何が最も欠かせないか。ぜひ教えてください。本日プライベートベータに参加し、皆さんのユースケースに向けた開発に力を貸してください。


ClickHouse Cloud に対してスケジュールされた dbt ジョブを実行している様子。

今後の予定: GA への道

アダプターを GA にするまでにやるべきことは多く、その出発点はユーザーの皆さんです。皆さんからの意見とフィードバックが、品質と方向性の両方を左右します。

最低限、ClickHouse v1 アダプターである dbt-clickhouse との機能同等性を実現したいと考えています。これには ON CLUSTER の DDL と分散マテリアライゼーションが含まれ、オープンソース版のクラスターも、ClickHouse Cloud で現在対応している範囲と同じカバレッジになります。

その先では、方言を意識した検証、静的解析、言語サーバー、VS Code 拡張機能でのカラム認識、エンジン側でのカラムレベルリネージといった Fusion の機能への対応を計画しています。進捗は issue #736 で追えます。

dbt プラットフォームには Semantic Layer や MetricFlow など、コミュニティやユーザーが対応を期待している機能が数多くあります。

dbt v2 向け ClickHouse アダプターのパブリックベータを試すか、dbt プラットフォーム上の ClickHouse プライベートベータへのアクセスを申請してください。うまく動いた点を共有し、問題を報告し、次に必要な機能を教えてください。

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