公式の ClickHouse Agent Skills をリリースします。これは、ClickHouse のエンジニアやコミュニティが培ってきたベストプラクティスをパッケージ化した、オープンソースのスキル集です。
これらのスキルにより、スキーマ設計、クエリの最適化、データ取り込みに関する優先順位付きの 28 のルールが AI アシスタントに提供されます。汎用的な LLM を、ClickHouse のパワーユーザーへと引き上げるのに役立ちます。
リポジトリは Apache ライセンスで公開されており、誰でもコントリビュートできます。ClickHouse を最大限に活用するための貴重な知見をお持ちでしたら、ぜひご共有ください。
はじめに
手元のローカル環境には、わずか数秒でこれらのスキルを追加できます。
npx skills add clickhouse/agent-skillsCLI はインストールされているエージェント型インターフェースを自動検出し、適切な場所に指示文を配置します。
スキルに対応しているエージェントであれば、適切なタイミングで自動的に利用し始めますが、手動で呼び出すことも可能です(たとえば Claude Code では /clickhouse-best-practices を使用できます)。
開発の背景
LLM は強力なアクセラレーターであり、エージェント型アナリティクスの実現に向けて歩みを進める中で、開発者のワークフローにおいてますます一般的になっていくと考えています。しかし、LLM は ClickHouse のような専門性の高いシステムを(現時点では?)常に正しく扱えるわけではありません。
LLM が機能はするものの最適とは言えない選択をしてしまい、開発者が壁にぶつかる場面を私たちは目にしてきました。
- 不適切な ORDER BY やデータ型を選択してしまう。
- スケールしない JOIN を書いたり、挿入のバッチ処理を行わなかったりする。
- マテリアライズドビューや専用インデックスを活用し損ねる。
こうした選択は、本番環境への移行時やスケーリングが必要になった段階で、後々トラブルの原因になり得ます。私たちは AI を活用する開発者を支援したいと考えており、ClickHouse のドキュメントにはこれらを正しく行うための豊富な情報が揃っていますが、LLM が常に必要なタイミングで適切な情報を見つけられるとは限りません。
パッケージの内容
これらのスキルは、Anthropic が先日公開した Agent Skills の仕様に沿って構築されています。これは軽量でエージェントに依存しないフォーマットであり、LLM が実際に必要としたタイミングで呼び出せる形式へと、深いドメイン知識を落とし込むことができます。
初期リリースでは、ほぼすべての ClickHouse ユーザーに関連する、効果の高いベストプラクティスに焦点を当てています。
- スキーマ設計
- 主キーの選定
- データ型
- クエリパフォーマンス
- JOIN の最適化
- ミューテーションの回避
- データ取り込み
- 挿入のバッチ処理
- 非同期挿入
- 高度なツール
- マテリアライズドビュー
- パーティショニング戦略
今後の展開
これはほんの始まりにすぎません。クラスター構成、エンジン固有の最適化、複雑なデータパイプラインパターンなどに関する、より深い知識を継続的に拡充していく予定です。



